古村:「地震の揺れの可視化も重要な研究テーマです。現在は、地表の揺れの可視化を重点的に進めていますが、地下を伝わる地震波の3次元ボリューム可視化も必要です。地震波の伝播は弾性体中の擾乱現象ですから、それ自体は大変複雑な動きをします。この中から、被害に結びつく重要な現象を見える形で取り出し、わかりやすく・リアルに表現する方法の開発を手探りで進めています。実は、可視化には計算自体と同程度の時間がかかっています。高速可視化のアルゴリズムの開発や、GPU等の最新のハードウエアを用いた高速化も検討しています。」
中尾:「研究室にはどんな院生がおられますか?」」
古村:「情報学環からの大学院生募集はこれからです。現在、研究室には、理学系研究科(固体地球科学)の4名の大学院生(修士、博士)が在籍しています。研究テーマは、関東平野で生成する長周期地震動、地殻の不均質性と地震波の散乱、諏訪盆地での異常な地震動増幅、首都直下地震と震度など、一見地味ではありますが、地震計データの分析とコンピュータシミュレーションによる揺れの再現・検証をこつこつと進めています。」
古村:「大学院への進学者は国立・私立大の理学部・理工学部等からの入学のほか、1名は社会人ドクターとして、ソフトウエア関連会社と大学を行き来しながら博士論文を執筆しています。このほか、2名のPD(博士研究員)が、地震と津波のコンピュータシミュレーションと可視化の研究を進めています。」
古村:「これまでの卒業生(修士修了)は2名ですが、1名は国立研究所にシステムエンジニアとして勤務、もう1名は、外資系ソフトウエア会社(Windows OS開発で有名な)でセールスエンジニアとして官公庁を担当しているようです。」
古村:「これまでの大学院生は学部で物理学、地震学、地震工学を学んだ人が圧倒的でしたが、計算科学、応用数学などの知識を地震(弾性体中の微少変形)や津波(非圧縮性流体の流れ)シミュレーションに適用する意欲のある人、地震動と津波の可視化に興味のある人を待っています。」
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