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研究インタビュー「情報通信技術で災害から人の命と暮らしを守る」(話:鷹野澄教授、聞き手:中尾彰宏准教授)
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中尾「先生の研究室では、どういう研究をしていますか?」
鷹野「私の研究室では、情報通信技術(ICT)を利用して、大きな災害から人の命と暮らしを守るための研究を進めています。これまでは、地震時の建物の揺れを診断するIT強震計の開発、建物の健康診断(ヘルスモニタリング)技術の開発、強い揺れの前に警報を出す地震警報システムの研究などを行ってきました。今後もこれを発展させるとともに、さらに、現在私が所属する総合防災情報研究センター、長いのでCIDIRと呼んでいますが、このCIDIRでは、理学、工学、社会学の研究者と協働で、新しい防災情報研究に取り組んでいますので、今後は、地震火山以外についても対象を広げて研究したいと考えています。」 |
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中尾「CIDIRとは、どのようなところですか?」
中尾「先生の研究されているIT強震計について教えてください」
鷹野「IT強震計は、身近な場所や建物が地震時にどのように揺れるのかを、利用者自身が調べることができる道具がほしいと思って開発したものです。我が国は、世界に類をみないほどの高密度に地震計が設置されていますが、それでも高々一つの区市町村に1~3台程度にすぎません。これらの地震観測ネットワークは、国や自治体などの公的資金によるセンサーネットワークで、その利用も気象庁や研究者向けとなっています。もちろんこれらは大事ですが、一方で、私たちの身近な場所の地盤や建物などが地震時にどのように揺れるのか、自宅や学校、職場の建物が大地震で倒壊することがないのか?ということに対しては、公的ネットワークは何も教えてくれません。」
建物用IT強震計システム
鷹野「このほかに、IT強震計は、強い揺れを直前に伝える「オンサイト地震警報装置」としての利用も可能です。地震はP波の後にS波が来ますが、強い揺れはS波とともにやってきますので、弱い揺れのP波を検出して警報を出す訳です。このような強い揺れを早期検知して警報を出す技術は、現在気象庁が緊急地震速報として実用化していますが、近い地震の場合はIT強震計のオンサイト警報装置の方が早く警報を出せます。ネットワークを利用して、これを集めれば、より早く警報を出すことも可能です。気象庁の情報と組み合わせることも可能です。このように、まだまだ技術的には開発途上で、取り組むべき課題が残されています。」
中尾「大学院生の研究テーマとしてはどのようなものがありますか?」
鷹野「大学院生の研究テーマとしては、いくつかレパートリーを用意していますが、基本は、本人の希望や適性も考慮してふさわしいテーマを決めていきます。具体的なテーマとしては、
などがあります。」
中尾「研究室では、どんな感じで研究をしているんですか?」
鷹野「まだ4月に情報学環に異動したばかりなので、情報学環の大学院生はいませんが、兼担している理学系研究科と新領域創成科学研究科の大学院生(修士)が現在3名います。大学院生は、地震研究所の大学院生と一緒の部屋で、地震研究所の他の大学院生や研究員、教員の方とも一緒に交流し研究協力を行うことができます。また、私が中心となって進めている、IT強震計研究会に参加して活躍していただければ、他の大学や企業の方々とも交流することが可能です。」
中尾「志望する学生には、どういうことを希望しますか?」
鷹野「そうですね。防災や地震学の知識は研究室に入ってからでも学習できるので、まず第1に、防災や地震などに興味があり、第2にコンピュータが好きあるいはコンピュータには自信があるという方が向いていると思います。ただ、先ほど述べたように、本人の希望や適性を考慮して研究テーマを考えていきますので、まずは、研究室訪問をしてみていただくことをお勧めします。」
中尾「どうもありがとうございました。」
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